事例紹介

【 第3回 】 テイカ 株式会社 様

通信教育

  • ミドル・マネジメント・コース 基礎課程

間もなく創業100周年 常に変革と挑戦を

来る2019年に創業100周年を迎えられるテイカ株式会社様は、化学工業薬品の原料メーカーです。
創業当初、硫酸と過燐酸肥料の製造・販売が主たる事業でしたが、技術の蓄積と変革を重ね続けた結果、今では美白化粧品や自動車のボディのトップコートなどに活用されている「微粒子酸化チタン」では世界トップシェアを誇るなど、様々な化学工業薬品原料や材料を提供するメーカーとして事業を展開されています。
人材育成にも非常に熱心で、幣スクールが提供する通信教育コースのうち受講期間が最も長いミドル・マネジメント・コース基礎課程を管理職登用試験の受験要件の一つとして課しておられます。
今回は、人事部長の藤原得二様と副課長の亀井宏明様に、色々とお話を伺いました。


取材日:2017 年10月
※ 記事中の役職・記事内容等は、取材当時のものです。

「Challenge 100」を策定し、人と組織の活性化を目指す

【写真右】
テイカ株式会社
理事・人事部長
藤原 得二 様

【写真左】
テイカ株式会社人事部
副課長
亀井 宏明 様

当社は来る2019年に創業100周年を迎えるにあたり、あるべき会社の将来像を全社員の共通認識とすべく経営ビジョン「Challenge 100」として策定し、「はばたこう 限りない未来へ」を合言葉に、人と組織の活性化を図り、強靭な経営体質の構築を図っているところです。
元々は肥料会社として創業しましたが、事業形態はどんどん変遷し、現在では肥料は全く扱っておりません。「酸化チタン」の製造・販売等関連事業が基幹事業となっています。
一般的には「酸化チタン」というものはあまり馴染みのない物質ですが、実は世の中に存在する白く見えるモノのほとんどにこの「酸化チタン」が入っています。パステル色を表現するにも白は要素として使用するので、黒以外のものにはほぼ使用されていると言っても過言ではありません。これは、「酸化チタン」がダイヤモンドより高い屈折率を持っているためです。
また、通常約0.3μの「酸化チタン」より更に細かい約0.03μ以下の「微粒子酸化チタン」は可視光部の光透過性と紫外部での光遮蔽性が大きいため、UV対策の美白化粧品の材料などとして大きな需要があります。テイカでは全量を国内にて製造しているのですが、その品質が高い評価を頂いており、お蔭様で世界シェア6割とトップシェアを実現しています。その上、「酸化チタン」の微粒子化を実現するために必要な分散技術や表面処理技術といった関連技術力においても高い評価を得ることになり、「酸化チタン」だけでなく微粒子酸化亜鉛、縮合リン酸アルミや導電性高分子薬剤等、新たな原材料を次々と事業化することが可能となっています。
加えて、古くからの商材である界面活性剤については、タイとベトナムに新工場を稼働させ、海外で急速に拡大する需要に対応してマーケットシェアの拡大を目指しております。
このように、ここ数年で事業の多角化、グローバル化が進行しており、伴って社内で必要とされる人材像も大きく変化しているところです。既存の社員に対する会社側からの要求値も年々高度になっており、そのために従来の人材育成制度の見直しを行い、より早い段階で高度で多角的な教育機会を与えられるように、改革を進めているところであります。

離職率0.8%が可能にする愛のあるスパルタ方式で、考えるチカラの育成を目指す

若手社員については、従来はじっくりと経験を積み重ねてもらうことを目的として、丁寧な育成を方針としていました。しかしながら、急速な事業の拡大に伴って、最近は入社1、2年目の社員であっても、或る程度必要な知識等を身に付けた社員から、どんどん海外顧客を含めた現場に出てもらうようになりました。最前線を経験してもらうことで、成長の糧を自ら掴んできて成長を続けてもらうことを期待しています。
現在管理職にある社員は、残念ながらグローバル市場での経験を若手時代に積み重ねる機会がもてなかった者がほとんどです。そこで、日本国内での英会話教育だけでなく、実際に海外の英会話学校へ派遣し海外生活を経験して貰うなど、グローバルで戦えるチカラを習得してもらうためのバックアップを新たに始めました。更にその上の幹部層に対しては、グローバルレベルで通用するようなマネジメント能力を習得できるように、新たに研修体制を整えたところです。
特殊な商材を扱っていることもあり、入社した社員は全員が代替できない貴重な人材だと考えています。それ故に、入社した社員全員がしっかりとした戦力となって、いきいきと働いてもらいたい。そう願うからこそ、弊社の教育方針はどちらかというとちょっとスパルタ式であるかもしれません。しかし、それは社員の力を信じているからでもあります。
私共の離職率は0.8%と非常に低い水準にあります。そのために、社員教育に対して時間とお金をきちんと投資することが可能となります。翻ってみると、手前味噌ではありますが、エース人材がたとえ環境が変わっても引き続き最前線で活躍を続けられるような教育の提供を続けていくという人材育成方針が、低い離職率を実現していると言えるのかも知れません。

ミドル・マネジメント・コース基礎課程のかけがえのない魅力とは

私共は近年、人材育成制度の改革を行っておりますが、こちらのミドル・マネジメント・コース基礎課程については、変わらず教育制度に組み込んでいます。
現在は、新任管理職登用試験を受験するための要件の一つとして、ミドル・マネジメント・コース基礎課程の修了を課しています。これから新任管理職登用試験を受験する候補者の中から、更に選抜した社員に対してこのコースを受講させています。
このミドル・マネジメント・コース基礎課程のテキストは、管理職にとって必要と思われる基礎的な知識を、体系的に学習することが出来ることが魅力の一つであると考えています。実は私自身も修了者の一人なのですが、未だに時折、参考にするために読み返すことがあります。管理職登用試験の一部問題には、このテキストを参考に出題しているものがあり、きちんとテキストを理解していれば、解答できるような仕組みにあえてしています。
加えて、課題レポートが論述式で手書きであることを、非常に高く評価しています。これがこのコースの受講を続けている最大の理由だといっても過言ではありません。
しかも、出されている課題が、受講生自身の業務内容を踏まえて論述しなくてはならないため、単なるテキストの丸暗記では対応できません。テキストで得た知識を十分に咀嚼し、自らの実務に照らし合わせて良く考えなければ、解答することが出来ません。

添削後のレポートは、受講生に返却する前に全て教育担当者がチェックをしています。受講生たちがどのような姿勢でこの通信教育に取り組み、そして自らが担当している現在の業務について、考え、対応しているのかが、鮮明に浮き彫りになっており、良い参考になっています。
私共は「考えるチカラ」が非常に大切であると考えています。
創業以来、「変革と挑戦」を続け、今の姿があるのは、言い換えれば「考えることを続けた」からです。常に自ら考え、変革と挑戦を続けることで、成長し続ける、それが創業以来、大切に脈々と受け継いでいるDNAでもあります。
このミドル・マネジメント・コース基礎課程は、そんな「考えるチカラ」を育成するために、非常に良い通信教育の教材だと思います。
これを受講している全ての社員に対して、ただ漠然とした知識の習得のための学習ではなく、自らの業務の棚卸しにつながり、そして、深い気づきを得てもらえることを、今後も強く期待しています。

テイカ 株式会社 様

http://www.tayca.co.jp/

来る2019年に創業100周年を迎える化学工業薬品の原料メーカー。
創業当初、硫酸と過燐酸肥料の製造・販売が主たる事業だったが、技術の蓄積と変革を重ね続けた結果、今では美白化粧品や自動車のボディのトップコートなどに活用されている「微粒子酸化チタン」では世界トップシェアを誇るなど、様々な化学工業薬品原料や材料を提供するメーカーとして事業を展開。